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「よ、おはよ。」 流石にこの時間?夢のおかげで割とあっさり起きられたからそういえば時計を見ていなかっ、た。「…山本、今何時?」恐る恐る尋ねる。「んーっと…学校始まる20分前だけど」「20分前…」あとご飯を食べて学校に行くだけだし普段ならば余裕の時間だ。そう、余裕なの間のはずなのに…私の心の内は、何故か落ち着かない。なんで?何だろう何か物凄く重要なことを忘れている、ような…。考えを巡らしていたらぽんといきなり今日の夢のことが出てきた。そういえば私が来るのが遅いって鬼が怒ってる夢だったなあ。…うん、鬼?私が来るのが遅い?。
何でこんな大切なことを忘れていたんだろう。ああもう私のばかばかばか!自分自身を徹底的に罵りたい気分に陥る。が、今はそれどころじゃない!20分前って…私咬み殺されるの決定!?ああもう雲雀さんのばかばかばか!一時間前なんか無理に決まってるじゃない!でも初日早々遅刻する自分もどうかと思うのも事実で!…結局は……やばい、な。 「どどど、どうしよう山本私今日早く行かなくちゃ駄目でというか今日だけじゃなくて毎日なんだけどとにかく行かなきゃ駄目で!」 山本の助言通り部屋に戻り、鞄を引っ掴んで、鍵を出して、靴を履いて、扉を閉めて、鍵をかける。(これに消費した時間およそ20秒!)「じゃ、行くか」山本にとってはいつものことなんだろう。笑いながらかるーく走ってると思うんだけど…は、速い…!あれ?足の遅さには自信がある私にはどんどん山本が遠ざかっていくように見えるよ?途中で山本もそのことに気付いたのかペースを落として私の横に並んでくれた。 「大丈夫か?」 笑い飛ばす山本に黙って頷く。しゃ、喋ったら体力使うんだよねこういう時って!出来るだけ速く走っているつもりだった私の腕を山本は掴み、引っ張りながら走り出した。おおお速い…!わ、私が走ってるのと全然違う!「引っ張ってやるから、な?頑張れよ」腕の方ばかりが前に進むのでこけないように頑張って足を動かす。駄目だもう足が動かない…。諦めたその時見えたのは学校だった。「もうちょっとだぜ」山本の声が聞こえて、またもや黙って頷く。疲れているのを知っているからだと思うんだけど、山本は学校に近付いても校門を通る時も校舎まで向かう時もずっと私を引っ張り続けてくれた。…か、神様仏様山本様光臨だ!時々「頑張れ」って声をかけてくれるところとか、やっぱり山本は優しいよなあって思う。漸く校舎の中について、やっと走るのが終わった。ぜえはあと体中で息をする。持久走の後みたいに、すごく喉が乾いてる。…つかれた。 「で、、用事あるんだろ?」 ありがとう山本本当にありがとう私山本がいなかったら大変なことになってた、と一気に伝えたら山本は笑って気にすんな、と言ってくれた。最後にもう一度お礼を言って急いで応接室へ向かう。なんとか重い身体を引き摺って応接室まで辿り着いたものの…は、入りづらいなあ。これだけ大幅に遅刻してしまうと言い訳も出来ない気がする。怒るだろうか雲雀さん。雲雀さんがマジギレするっていうのは想像出来ないけど、笑いながら「で、何で遅れたの?」というのなら容易に想像出来る。…雲雀さんの怒り方はそっちか!笑顔でちくちく言われるのって逆に辛いものがあるんだよなあ。…いや、ここは雲雀さんを信じよう!雲雀さんだって(多分)人の子だ!一回遅れたらぐらいで怒るなんてそんな器の小さい人間なはずがない(多分)!そうそう、そんな人が風紀委員長を出来るわけがない!(多分ね!)無理矢理自分を納得させて扉に手をかける。よし開けるぞー! (信じたら救われるなんてそんなことないと知っていたらなあ、!)
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