|
一番後ろの席の利点その1、授業中寝ても先生にばれない。その2、クラスが見渡せるのその2にあたる利点の所為で私のイライラは最高潮だった。いや、一番後ろでボスが必死に頑張って勉強してる姿が見えるのはいいんだよ?だけど、だけどさ。
「…さっきはありがとね、獄寺君」(ボス笑顔)
「(授業終わったら獄寺ぶっ殺す…っ)」 特に山本と話したいという願望も話して得られるメリットもない気がしたけど、どうせ授業なんて聞いてもつまらないし前を向くのはもっと嫌だし(ボスと獄寺が同じ視界に入ることが許せない)、それならまあ断る理由もないのであまり気乗りしないように頷く。山本もそんな私の考えを見抜いているのか、少し苦笑い。「おまえ、ほんとうツナ好きな」「そりゃあね!ボスは最高に最強で偉大な方だもの!」ぐっと拳を握って力説したら笑われた。何で笑うの。口を尖らせて尋ねれば簡潔に答えが返って来る。「いや、あまりにお前がツナ一筋すぎて…面白い」 「ボスは一人でしょ?一筋なのは当たり前じゃない」 一人納得出来たとばかりに話を止めてしまう山本。…何なんだ、一体。よく分からないので横にいる山本をずっと見ていたら、いきなりこっちを向いて「あと一つ、聞きたいことがあるんだけど」と言ってくる。「いいよ、話して」私が言うと本当に一つ、尋ねてきた。…すごく、へんな、ことを。 「おまえはさ、ツナのこと好きっていうけど…それはどういう好きなんだ?」 また山本は勝手に話を終わらせてしまう。分からないことがたくさん残された私はどうすればいいんだ!必死に考えてみても全然答えは出そうにない。なんか心なしか頭がぷすぷすいって煙が出てる気がする…。くすっと笑う声の方に目を向ければ山本が笑っているところだった。 「…何よ」 聞き覚えのない単語を繰り返す。風紀、委員。頭の辞書で調べてみた。『風紀委員…風紀を守る委員会。校則などを破る人達を取り仕切る集団』。…その風紀委員が何、を? 「山本。風紀委員が何をしたの?」 山本は本当に言いたくないみたいだ。…仕方ない、そこまで言いたくないなら無理に強要しちゃ駄目だよね…なんてことになるわけがない。たとえどれだけ嫌がっても最終的には聞き出すに決まってるでしょうだってボスのことだもの!でも何で風紀委員なの?ボスは校則を破ったりするような爆弾狂とは違うし…。まあ考えたって答えが出るはずがない。ここは山本に聞くしかない、か。 「というわけで山本、早く教えて」 ぽつりぽつりと山本はこの前のことを話し出す。その間は私もじっと耳をすましていて、苛々した気分なんてどこかにふっ飛んでいた。(そりゃあこんな話聞けばふっ飛ぶよ!) |